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ドミナ(女王様)のリレーコラム第8弾

Locationもう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?

ドミナ ナユタ(女王様)のリレーコラム8

ドミナにとって書きにくいテーマですが、 きっと誰にでもある経験では? …と思ってる。 そんな後悔を重ねて成長する。 青春の甘酸っぱさに似た失敗もあれば そんな生易しいもので済まないものも。 真面目に向き合えば向き合うほど、 不器用さが剥き出しになることも。 生々しいテーマですがお楽しみ下さい。


ドミナ ゆりな(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか? ゆりな-Yurina

8月末からラ・シオラに仲間入りし二ヶ月半、まだ何度も何度もセッションを重ねているお相手はいないので『マゾとの関係』ってなんだか奥が深そうで憧れます。

今回は後悔したセッション……ですね…。 その場での後悔は無いのですが、この数ヶ月できっと成長した部分も多いのでしょう。

「今、あの時のあの人が同じ様に来たら、もっとこうするのだろうな」と思うことは多々あります。

全く同じ人とは「初めまして」を2回も3回もと経験することはできません。 「初めまして」は一度きりだし、とても特別で重要な時間。 セッションの経験を重ねる中で、また先輩ドミナに相談をする中で、着実に学び、新たな課題が見えてきています。

課題だけで無く、こんな楽しさがあるのかと興奮する事も多々。やってみたいプレイや使ってみたいお道具もどんどん増えて、全然追いつかない状態です。(幸せ!)

「初めまして」も「今日もよろしくお願いします」もお互いに忘れられないセッションになる様に、日々気を抜かず、楽しみながら突き進んでゆきます。


ドミナ 百華(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか? 百華-Momoca

実は今までしてきたセッションの何割かは後悔しています。やり切ったとしても帰路につく時、入浴中、就寝時とあらゆる時間ずっとモヤモヤしてしまう。

しょうがないと開き直ってもまた悩むのを繰り返すのがわたくし百華の性格です。

ジメジメとしているでしょう?

でも忘れないで、いつの日か倍返する作戦を立てその時じっくりと待つ女だということを。


ドミナ つかさ(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか? つかさ-Tsukasa

「後悔」という言葉には自責・悔恨・悲しみというキーワードが孕んでいます。そのような感情を抱いた後悔のあるセッションがあったかというと、幸いにも今のところはありません。あるとするならば......「思い残し」でしょうか。

シオラのセッションが終わった後、必ずその日お会いしたマゾとのセッションを振り返っています。こんなことをした、そんな時のこんな表情がよかった。裏シオラには出せない、私だけの秘密のノートです。

そして、そのセッション記録の下部にかならず「次にやりたいこと」という見出しの元、メモを残しています。これを言うならば「思い残し」。思い返した時にふと気づく、やり残してしまったこと。もっとあれができてたかも。それも好きだったかも。もしかするとマゾ君やサブ君はこんなことも挑戦できたかもしれない。「もし次に会えたら」と書き溜めています。それだけひとつひとつに本気なんですよ。

もしかしたら次はないかもしれない、それでもいいと思っています。次何ヶ月も先かもしれない、何年後かもしれない、それで会えたら素晴らしいじゃないですか。私以外のドミナとセッションを重ねてパワーアップしてるかもしれない、それはそれで張り合いがあるってものですよ。

「次にやりたいこと」は愚直にこなさなきゃいけないTODOリストの役割ではないんです。ただ、私の思い残しの記録として、もし次会えた時になにかを噛み締めるための要因として、記してあるだけの私のエゴという名の真剣な愛なのです。


ドミナ 京子(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  京子-Kyoko

「卑怯者ってのはね、きみが何をしたか、ってことで決まるんじゃなくて、きみが何を後悔してるかってことで決まるんだよ。」

寺山修司さんの著作に出てくるお言葉でございます。これは厳しいテーマですね。SMに限りませんが、私とて絶望するほどの、発狂しそうなほどの、取り返しのつかない失敗や後悔くらい経験がございますよ。精一杯のチャレンジの結果を糧に、そうしてレディになったのです。

シオラでも、まだ短い期間ですが、それでもたくさんの物語がありました。でもここでは、私のターニングポイントとなったセッションについて。

少し長くなってしまったので、最初に概要をまとめます。 とあるセッションにおいて、私は主に下記2点を思い知った。

①自分のお道具に頼りきっていたこと

②お相手の自己申告を鵜呑みにしがちになっていたこと

結果、大失敗して号泣したが、そのセッションは自分のターニングポイントとなり活きている、活かしていきたい、というお話です。まとめてみると短いですね。では詳細を記します。

その日、私は先輩のロングセッションの見学をさせて頂いた。独立してから10回ほどセッションをした位のタイミングで、手探りながらも少し慣れた位の時期だった。 最初は見学の予定だったが、ご厚意で途中からダブルセッションとなった。見学の予定だったので、使い慣れた自分のお道具は持ってきていない。先輩は惜しみ無くお道具を貸してくださった。 でも…正直使い方がよく分からないというか、それを使ってどうしたいか、というイメージが湧いてこない。

M紳士の嗜好に合わせて、先輩のその日のお道具はレザーの拘束具が主だった。私はそれまで全身を拘束するときは縄ばかり使っていて、レザーの拘束具をあまり使ってこなかった。 私はそこで、今まで如何に、自分が自分のお道具たちに頼りきっていたか、そして自分が持っているお道具が如何に片寄っていたか、痛感した。

セッションのインスピレーションが湧かずに冷や汗が出始める。しかし、色々な流れで、先輩が責めたり手を出す前に、まずは私が1人で責める時間をもらえることになった。私が先だったから、正直なところ…お2人のいつものセッション中の空気感はまだ分からない。

だから単独セッションのときと同じように、M紳士がお話ししてくれたことや話し方、その他の直感的な情報からセッションをイメージする。有難いことに、セッション前にかなり長くお話し時間を頂いていた。情報はたくさん頂いたつもりだ。

お話の中で、M紳士は「○○は普段は好きだけど、今日はできません」と繰り返し言った。今日のメンタルのコンディションだと厳しいとのことだった。 何度も丁寧にそれを説明してくれたので、本当に今日は無理、少なくとも私相手には無理なんだと感じた。だから私は、○○をやる選択肢は取り敢えず除外していた。今日はメンタル的にも最初は優しめな方がいいのかな、と思っていた。

そうして1人でプレイに入るが…でも…なんだか紳士と心が繋がる感じがしない。普段は事前にインスピレーションが湧かなくても、プレイが始まってお相手と向き合ったら繋がれる感覚がするのに。。

未知の感覚に内心冷や汗が止まらないが、私はドミナである。必死で向き合い進むが、一向に繋がらない。 すると先輩が(多分)見かねてセッションに入ってくださった。

そこからはもうすべてがスムーズだった。そして驚くべきことに、先輩は最初から、これでもかというほど○○をやった。そして、それで最終的にM紳士は嬉しそうだったのだ。先輩の圧倒的な支配力を見て、私は震えた。

私は「○○は今日はできません」という言葉を鵜呑みにして、解釈違いを起こしていた。私にも1人で責める時間とチャンスをくれたのに。私は何一つ分かっていなかった。 M紳士はあんなに丁寧にお話ししてくれたのに。私は、紳士の自己申告を愚直に守って、言葉の裏の隠れた願望を引き出すことができなかった。

SMなんて、自分でも自分の欲望が分からなくなるものだ。無意識に自分の欲望を隠したり、恥ずかしくて結局言えなかったりする人だって多い。 私はエスパーではないし、お互いに向き合う姿勢は大事だと思う。しかし、向き合おうとしてなお、自己申告と現実が異なってしまうことばかりなのだ。私はその重さを読み誤っていた。

そこから、私はレザーや他のお道具を積極的に使った。 お相手の期待を、願望を越えていく為に、言葉よりもインスピレーションを大事にするように意識した。

セッション後、先輩は遅い時間であったにも関わらず、セッションの反省や反芻をする私に付き合ってお話ししてくださった。何一つ無駄にしたくなかった。これまで自分がやってきたことはオママゴトだった。その絶望で私はしばらく立ち直れなかった。自分のあまりの無力さが悔しくて泣いた。今まで私とセッションしてくれた方々に申し訳なくて苦しくて。

セッションした方々に顔向けできるように、今までのやり方を根本的に考え直した。もちろん今でも、日々考えてばかりだ。でもこのセッションがターニングポイントとなり、私の中に1本の軸ができたのだと思う。

絶対に無駄にはしない。


ドミナ 澪(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  澪-Mio

澪は黄金対応してないですがそれはなぜですか?苦手なんですか?ってよく聞かれるの。

体液系は好きだし全然したいのだけれどどうも体のサイクルが一定ではなく肝心の黄金が出てこない、、。

チャレンジしたいと思い1度どうにか頑張ったらちょっとだけ出来たけどすぐに私は具合が悪くなりマゾも初めてだったからゲーゲー汚い音を出しながら苦しんでて とっても笑える時間になって思い出にはなったけれどしっかりとプレイとしては出来なかったのでリベンジマッチをしたいなとは思います。


ドミナ 琴子(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  琴子-Kotoko

私は自分の言動を反省することはあっても、後悔することは決してありません。 なぜなら世の中には失敗からしか学べないことがあまりにも多すぎるからです。

後悔をしない代わりに、セッション後は毎回一人反省会をしています。 「あのとき、こうしていれば」「あの言葉にこう返せていたら」「自分の欲を出しすぎてしまった瞬間があったはずだ」等々……。

一通り反省し、次に向けての改善策も立てたらそのことを考えるのはもうおしまい。 全て私の成長の糧へと昇華させていきます。


ドミナ ルイ子(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  ルイ子-Ruiko

いくつもある中から一つに絞れませんでした。様々な情景が浮かぶけれど、決定的に後悔している一つはないということです。 どうしてだろう?と不思議に考えていたのですが、"あの時のあの後悔の選択を回避できていたとしても、何れかは同じようなことが起きて同じ結果になっていただろう"と思っているからでした。

思い出す後悔の相手は、それだけ思い入れがあった相手。気持ちやスタンスがプレイに出てしまいます。それがたまたまあの時だったのでは?と思うのです。 だから、心の底から後悔していないのだと思います。いや、後悔していないというよりも、諦めに近いです。

あの時の私がやり直しをしても、きっと同じ結果になっていただろう。では今の私だったらどうだろう?昔の私だったらどうだろう?と想像してみたこともあるのですが、それも"あの時のお互いだったからこそ、あの強い快楽と結び付きと化学反応が生まれたのだからしょうがない"という結論に落ち着くのです。寂しいですけれどね。

これから良い関係に発展していくかも?という時の、プレイや言葉の方がシンプルに後悔しているかもしれません。 プレイ後の何気ない、きっと傷付けた言葉。厳選した言葉やこぼれ落ちてしまった言葉なら諦めもつくのに。


ドミナ 永遠(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  永遠-Towa

あるあるですね。やり直したいとか後悔といっても、2種類あります。

①何度も来てくれたり気が合いそうだったりで、これからいい関係性を築けるのではないかと思ったけど、なんらかの理由で途絶えてしまった。

②お行儀の悪い子やSMクラブを誤解して来てしまった子に然るべき対応を取れなかった。いずれも私の未熟さ故のことです。

②は次に此処で会ったが百年目、きっちり取り調べと躾が待っています。①の子は、他にもっと合うドミナに出逢えたのならそれでいい。よかったね、達者でねって思う。そうじゃない子で、再び機会があるのなら、またお話しするところから始めたい。

永遠/Towa


ドミナ ミア(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  ミア-Mia

「もう一度やり直したい、もしくは、 後悔したセッションやマゾとの関係が有れば教えてください」

そうですね…。 入店したばかりの時に「なんでもやってみてください!尿道責めとか!」とマゾに言われたのですが、嬉しく思いながらも経験が浅かった私は尿道に関してはまだ勉強が必要だと思い、他の責めを優先した事がありました。 でも彼の経験値を考えるとせっかくだし体を借りて色々と実技練習すれば良かったと度々思い出します。

そして家の事情で来れなくなります…と悲しげに言っていたマゾ君。 きっと今も「変態」的欲求を抱えながら「普通」を装い生活しているのだと思いますが、お尻の気持ちよさを教えてしまった手前、その後どうしているか少し気になります。

やり直すなら更にマゾ性を引き出せるようにしたいですね。 感じたことを忘れず元気にしているといいな。

1度後ろを振り返ることによって、この先の選択や楽しみ方を再確認する良いきっかけになりました。 これからも充実したSMの時間を過ごせるよう、精進したいと思います。


ドミナ 真珠女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  真珠-Shinju

「もう一度やり直したい、もしくは後悔したセッションやマゾとの関係が有れば教えてください」

こちらにつきましては、やはり人ですから、ありますよ!全て完璧には行きませんからね。19年の中では、未だ忘れない事もございますが、それは胸の内に秘め、二度とはないように刻んでおります。

敢えて、答えるなら、新人だった頃に、いらして下さっていた方々に。それと、ずっといるものだと思っていたくらい、定期的に来ていたのに、プツリと途絶えた子達。何かがあって、会えなくなっても、ただ、何も無かったかの様に、消えてわからない世界だから。

例えば病気や、お家の事情とか、何かで、途絶えてご無沙汰になったとしても、また再会できるなら、再び足下にいらしてくれたらと、思っています。新人だった頃の、わたくしは、BDSMを初めて知り、面白く興味深く、無我夢中に真剣に向き合っていましたが、背伸びし過ぎていたり、未熟さ故に、独りよがりなセッションもあったように思います。M方のことを見ているつもりが、見てあげられていなかったのではないか?と、振り返ると、そのように思ったりいたします。

SMを、始めた頃の楽しさ故に、ギラギラした吸引力もあったかもしれませんが、行き過ぎていたり、色々やり過ぎにた等、あったのも事実です。今、再会して、機会があるのなら、再び全てを包容するような、支配をしてみたいですね。今だからこそ、今、関われたら良かったなと、思い出すM方々もありますし。今だからこそ、出来る支配もあるのかなと思います。

菩薩様の掌のように、大きな心で。その頃のM方々がいたからこそ、今まで続けてこられた事を実感しておりますから、機会がありましたら、新人だった頃に、出会ったおマゾと、セッションしてみたいですね。全てを糧にしての今、M方を支配したいですね。


ドミナ じゅん(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  じゅん-Jun

SM界に足を踏み入れて日が浅い私ですが、思い出すセッションは多くあります。

特にコロナ禍になってからは以前のように私の元へ来られなくなった方もいらっしゃるので、元気にしているかしら…と懐かしく感じます。 私が入店した翌年にはコロナへ突入してしまいましたが、キャリアの半分がコロナ時代というのはある意味で稀有な体験なのかも知れません。

‘’覚醒前‘’ともいえる一年目を見守ってくれ、かつ支えてくれた彼らには感謝しかありません。

思い返してみれば女王様というよりお嬢様といった風情でしたから、「もっと厳しくしてください」と懇願されることも多々ありました。 今ではすっかり聞かなくなったお願いですけれども、当時は「厳しいってなんだろう…?痛みを取り除く方法ならよく知っているのに…。」と悩んだものでした。

馬鹿馬鹿しいけれど、世間知らずな女の子にこの世界はあまりに刺激的だったのです。 今だって知らないことがたくさんありますし、やったことがないことばかりですが、あの当時よりは何かを掴んだんじゃないかしらと思っているのよ。折角こんな機会を頂いたので、思い出す貴下への気持ちを綴ってみたいと思います。

マゾ試験の貴下へ。 いつもこちらへ出向いくれてありがとう。

こんなご時世になってしまったけれどお元気かしら。あの当時、クリスマスは私を荷台に乗せてトナカイごっこをしたり、ピコピコハンマーで紙風船を割ろうと奮闘したりと、私を笑わせてくれましたね。慣れない私を気遣ってか、ざっくばらんな口調で揶揄ってきたり、ツッコミどころを自分から作ったりと、貴下の心配りを感じていました。

きっとこんなに畏まった文章は照れてしまうのかも知れないけれど、私は貴下との時間がとても楽しかったんですよ。SMというより変態遊びだから…という貴下のアイディア力や持ってきてくれるアイテムがいつも新鮮で、もっと知りたいと思っていた矢先のコロナでした。今の私はあの当時と全く違った人間に思えるかも知れないけれど、根本の心は変わっていない筈です。また玩具の拳銃で遊びましょう。

平手打ちの貴下へ。 お元気かしら。

コロナ禍に入ってからは一度こちらに出向いてくれましたね。貴下との出会いも強烈でよく覚えています。あの時は私のスカートをめくりあげようとしたんですよね。その後の激しい平手打ちと罵倒に感銘を受けたという貴下の変態さに、私は驚きと笑いが止まりませんでした。

しかし、貴下との出会いで私は自分の扉を開くことができたのだと思っています。貴下は私に理解して欲しいなんて全く思わないのでしょうが、貴下が抱えている他人への絶望や期待してしまう気持ちが痛いほどわかってしまったのです。他人に期待したい、でも誰もそれに答えられない。周りにいる人間が皆馬鹿に思えて心のどこかで見下しているけれど、自分だってできた人間ではないと感じて罰を欲してしまう。とはいえ、こんなに丁寧な言葉なんてきっと嫌いでしょう?

待ってんだから早くこいよ。びびってんじゃねーぞカス。

上司なのにM転する貴下へ。

貴下とは長い時間、様々な話をしましたね。どこか掴み所のないような雰囲気を漂わせていた貴下ですが、好きな分野について話すときの目はいつもより輝いていて。私はそんな貴下の様子を見ているのが好きでした。そうして夢中で話した後、話しすぎてしまったと言って気にしていたけれど、私はそんな風に思ったことなどありません。

貴下はきっと人よりも視野が広くて聡明であるが故に、無理解に晒される経験が多かったのではないでしょうか。なんでもそつなくこなせてしまう、人を容易く凌駕できてしまう、そんなギフトを生まれながらに授かった貴下がSMの世界に興味を持ったのは偶然ではなかったのだろうと私は思います。

甘え下手の貴下が見せたその柔らかい心を私は傷つけたのかも知れません。でもね、私は貴下が教えてくれた秘密を今でもたまに見返しているのよ。泡沫のように遊んでいたつもりかも知れないけれど、それでもこうして思い出している人間がいるということも忘れないで下さいね。

読んで下さる貴下方へ一人一人書いていきたいところですが、そうもいかないのが残念です。 こんなところに書かれたら恥ずかしいって言われても、会いにこないのがいけないのよ。 よく反省してください。


ドミナ 雲雀(女王様)のリレーコラム8

もう一度やり直したい。後悔したセッションやマゾとの関係はありますか?  雲雀-Hibari

プライベートから始まりSMクラブ入りまでの4年間、様々な失敗や大切にしていたマゾとのお別れなどを経験してきました。

笑えるもので言えば、スマブラに出れるくらい何度も飛び蹴りをかましたこと。アドレナリンが出ていたものの、体に跡が残ってしまったり。だけれど、私の中での忘れられぬ大きな失敗は2つあります。

1つめは、失敗と気づいても、現実から目を逸らして無かったものとしたこと。

2つめは、相手を信じて放置していた結果、お別れを告げられたこと。

1つめに関しては、私の弱い部分でした。完璧主義だからこそ振り返って内省することが重要なはずなのに、完璧だったプレイばかりを頭の中に並べて、失敗したマゾとの時間を受け入れる勇気が、その時なかったです。 そうしていくと、自分のプレイに何かしらの違和感を覚え始めたのです。『このままで私は進化できるのか?』と、気づけた瞬間に、弱かった自分はとても危ない事をしていたのだな、と恐ろしくなりました。そのスタンスで、やれ信頼関係だの、やれ服従だのと口にする権利は絶対無いわけです。ですのでそれ以降は、失敗は認めることと、改善策を行動に移す。そして何より、怖がらずに挑戦し続けていくことを忘れないようにしています。

そして2つめに関しては、その時付いて来てくれていたマゾを一人の人として考えていなかった未熟さ故です。 プレイにおいての『放置』ではなく、対面する事自体のお預けをマゾに課しました。単純にマゾが何処までいけるのかが知りたかっただけでしたが、自分以外の人とSMを楽しんでいる私の姿に嫉妬心を抱き、そこで気づいてあげられたら良かったものの、マゾの気持ちが力尽きてしまう所まで行ったしまったのです。それでいても尚、『自分では楽しませて差し上げる事は出来ませんでした。』と最後まで私に寄り添う言葉を掛けてくれた優しさに、申し訳ない気持ちをそこで初めて知ったわけです。

マゾどころか、自分の本当の内面にも目が行き届いていなかった過去。 それによって、私自身がSMにおいての独りよがりを嫌うキッカケにもなりました。犠牲という言葉になってしまうのが凄く申し訳ないけれども、未熟だった私に教えてくれたマゾ達に感謝と、どうかまだどこかでSMを楽しんでいてくれてたらと思ってます。


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